開館時間
午前9時から午後5時まで(入館は4時30分まで)
休館日:月曜日(祝日の場合最も近い平日)、祝日の翌日(その日が平日である場合)
午前9時から午後5時まで(入館は4時30分まで)
休館日:月曜日(祝日の場合最も近い平日)、祝日の翌日(その日が平日である場合)
一般300円、団体(20名以上)240円
高校生以下と身体障害者手帳、療育手帳又は精神障害者保健福祉手帳の所持者及びその介護者、奈良市在住の70歳以上の方は無料
杉岡華邨はかつて「雪を頂く霊峰富士を見て、あっと息をのむ思いで見とれることがある。絵心のある人はその時の富士山の印象を絵に画くことが出来るが、その体験から『富士山』と言う美しい書は生まれない。それは、絵画的体験をしているからであり、美しい書を表現しようと思えば、美しい書を鑑賞したり臨書(古典や手本を見ながら書くこと)して、書的体験を豊かにする以外に方法はない」と語っています。
学書の基本となる臨書は手本をただ臨模するのではなく、その作品の美に感動し、その美を再現すべくその作品の線はいかなる線か、その線と線の構成がいかになされているかを探求する作業であり、自己を捨てて無心になり、その古筆の形・線質・線情・筆意・運筆(リズム)・用筆(筆の開閉、抑揚、捻転)など、すべてを模倣することが重要となります。我儘勝手な臨書をしてもその古筆の書的体験をしたことにはならず、対象の古典を愛しその美に没入し感動しながら臨書している自覚は、一種の創造作用と言えます。すなわち臨書とは「臨書対象の中に見い出した美を再現する主体的な行為」であると華邨は考え、それにより育まれる書的地盤を豊かにすることが重要であると説きました。
華邨は美学などを学び、その作品の基礎には確かな技術に裏打ちされた論理的な造形があります。そうした造形理論が明確に表現された作品がある一方で、精緻な論理を内包しつつも理屈や技術を超えた華邨の全人格が表出した書もあります。そう言った作品は華邨の魅力をいかんなく感じさせる名作といえども、臨書による学書の対象とするには極めて難解なものとなります。
本展では、華邨の書作品からその制作論、造形理論を学ぶ際に、臨書の手本とすべき作品を集めて紹介します。かな書を学ぶ方の道標として、またかな書を鑑賞する際の手掛かりとして、華邨作品をご堪能頂けると幸いです。
併催展「杉岡華邨作品による館蔵優品展」展示室2
≪講座・イベントの予定≫ ※講座、イベントの詳細はホームページ等をご確認ください
【書道実技講座】 かなの散らしを楽しむ vol.7 講評会 2月17日(土) 14時 受講料2,500円 かな書の散らしをテーマに、制作いただいた課題作品を講評、指導する実践的な講座です。講師:高木厚人 (奈良市杉岡華邨書道美術館館長)
初歩からはじめるかな書 ≪隔月開催≫ 第2回 2月11日(祝) 13時 定員15名程度 受講料2,000円 初心者から経験者まで各自のレベルに応じ初歩からかな作品制作をご指導いただきます。講師:秋山英津子先生 (日展会友)
はじめての子ども筆書き体験講座 3月2日(土)~30日(土)の土曜日(計5回) 11時から 定員10名程度 受講料1,000円 来年度小学校進学予定で全て参加できる幼児を対象に、水書用紙を使った筆書きを指導します。講師:奈良教育大学仮名書道研究室
※各講座は、往復はがき(かなの散らしを楽しむは葉書)、FAX、Eメールでの事前申し込みが必要です
【その他イベント】 第3回ならまち年賀状コンクール作品募集 ならまち年賀状コンクールは以下の4部門があります。それぞれ、幼児、小・中学生、一般(高校生以上)に分け、審査され特別賞などに選ばれると記念品を贈呈します。 ①定型 年賀状のよくある定型文を筆書きしていただく ②干支漢字 辰・龍などの漢字を筆書き ③干支ひらがな 「たつ」「りゅう」などを筆書き ④フリースタイル 年賀状の体裁ならなんでもOK ≪応募締め切り≫2024年1月10日(水) 奈良市杉岡華邨書道美術館(〒630-8337奈良市脇戸町3)必着
第3回ならまち年賀状コンクール作品展 ≪入場無料≫ ならまち年賀状コンクール応募作品を全て展示紹介します。 <日時>1月31日(水)~2月12日(祝・月) 10時~17時 ※2月5日(月)休館 最終日は16時まで <会場> なら工藝館 ギャラリー阿字万字(あぜまめ) 奈良市阿字万字町1-1 ◆初春邦楽ミニコンサート 2月8日(木)11時・14時 各30分 尺八:松本太郎さん 笙:伊藤えりさん
ミニコンサート ~書と音楽のマリアージュ~ 書作品に囲まれてのヘルマンハープと朗読のコンサート <出演>ヘルマンハープ:林照子さん、堤 貢世さん 朗読:福島千佳さん <日時>1月28日(日)14時 <会場>奈良市杉岡華邨書道美術館 展示室1 ※当日13時からコンサート終了まで ≪観覧料無料≫ ※学芸員によるミニ作品解説あり
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